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Text File  |  1995-11-27  |  13KB  |  251 lines

  1. "Midi It!" について
  2.  
  3. 履歴:    Version 1.2.3
  4. 発行日:    1994年 8月 28日
  5. 修正日:    1995年 10月 27日
  6. 発行者:    六角 文雄
  7.  
  8.  
  9. 1. "Midi It!" ってなに?
  10.  
  11.  "Midi It!" は、Macintosh のシーケンサー・ソフトウェアで読み込めない Standard MIDI File を読めるようにするためのユーティリティー・プログラムです。
  12.  
  13.  "Midi It!" は、正体の分からないファイルの先頭を読込み、そのファイルが Standard Midi File であるとみなせるかどうか判断してファイル・タイプを 'Midi' に変更します。同時にファイル・クリエーターを、予め設定されたアプリケーションのクリエーターに変更します。
  14.  "Midi It!" は、ファイル情報を変更するだけで、データそのものは何も加工しません。
  15.  
  16.  おそらく、"Midi It!" が最も活躍する場面は、DOS 形式の Standard MIDI File を Apple File Exchanger などで Macintosh に持ってきた時でしょう。あるいは、コンピューター通信でダウンロードしたファイルが、Macintosh 以外のコンピューターで作られた Standard MIDI File の時かもしれません。
  17.  
  18.  通常、これらのファイルのファイル・タイプは 'TEXT' や 'BINA' になっており、一般の Macintosh のシーケンサー・ソフトウェアでは読むことができません。Standard Midi File のファイル・タイプは 'Midi' と決められていて、それ以外のファイル・タイプは、例え中身のデータが正しい Standard Midi File であっても、それとは認識してくれないのです。そんな時は、ファイル・タイプを 'Midi' に変更してあげれば良いのです。
  19.  
  20.  答えは簡単です。しかし、実際にファイル・タイプを 'Midi' に変更するためにはどうしたらいいのでしょう。幾つかの方法が考えられます。
  21.  
  22. 1.ResEdit の "Get File Info" でファイルを開き、タイプを 'Midi' に変更する。
  23. 2.File Typer, File Buddy  などの汎用のタイプ変更ユーティリティーを使う。
  24. 3.MIDI File Converter などの専用のタイプ変更ユーティリティーを使う。
  25.  
  26.  私は、これらのいずれにも満足できませんでした。
  27.  
  28. 1.ResEdit は手続きが多く、手間がかかり過ぎるし、操作を間違えると危険。
  29. 2.汎用のタイプ変更ユーティリティーでは、そのファイルが本当は Standard MIDI File でなくとも 'Midi" にしてしまう。
  30. 3.専用のタイプ変更ユーティリティーも同様。中には、拡張子が ".MID" なら Standard MIDI File とみなす、というものあるが、それでは自由に名前を付け替えられないし、Macintosh らしくない。
  31.  
  32.  そこで、ファイル名に頼らず、ファイルを調べて、本当に Standard MIDI File かどうか確かめてからファイル・タイプを 'Midi' に変更するツールを書いてみようと思い立ちました。
  33.  
  34.  それが "Midi It!" です。
  35.  
  36.  
  37. 2. どうやって使うの?
  38.  
  39. 2.1. ドラッグ・アンド・ドロップ
  40.  
  41.  あなたが System 7 をお使いなら、今や常識となったドラッグ・アンド・ドロップでファイル・タイプを変換してくれます。ファインダー画面で目的のファイルのアイコンを "Midi It!" のアイコンの上に落とすだけです。
  42.  "Midi It!" は、ファイルを読み込み、Standard MIDI File の形式に沿ったデータかどうかを調べて、ファイル・タイプを変更します。
  43.  もし、Standard MIDI File ならば、ファイルの情報を表示し、変換してよいかどうかあなたに確認を求めます。OK ボタンが押されたら、ファイル・タイプを変更します。
  44.  
  45.  フォルダーのドラッグ・アンド・ドロップも受け付けます。その場合は、中にある全てのファイルを調べ、Standard MIDI File 形式のファイルがあれば変更を行います。
  46.  
  47.  "Midi It!" は、ドラッグ・アンド・ドロップされたファイルが、Standard MIDI File 形式であるかどうか事前に調べますので、誤って他の形式のファイルをドロップしても不用意に変換することはありません。(作者はそのつもりでプログラムしましたが、万が一誤動作した場合は、平にご容赦の上、作者に状況をご連絡下さい。)
  48.  
  49.  Version 1.2 から Midi It! は Macintosh Drag adn Drop に対応しています。変換したいファイルやフォルダーを "Open" のボタンの上に直接ドラッグ・アンド・ドロップすることができます。(Sytem 7.5 以上が必要です。)
  50.  
  51.  
  52. 2.2. ボタン・ウィンドウの "Open" ボタンでファイルを選ぶ
  53.  
  54.  ボタン操作でファイルを選ぶこともできます。
  55.  ファイル選択ダイアログがあらわれますので、そこでお好きなファイルやフォルダーを選択して下さい。
  56.  ファイル選択ダイアログでロックされているファイルを選択したとき、"Open" ボタンの下のチェックボックスで、ロックを解除することができます。
  57.  
  58. 2.3. ファイル・メニューの "Open..." でファイルを選ぶ
  59.  
  60.  この操作は、ウィンドウの "Open" ボタンと全く同じ働きです。
  61.  Command + O のショート・カットも使えます。
  62.  
  63.  
  64. 3. 他には何ができるの?
  65.  
  66.  "Midi It!" には、いくつかのオプションが用意されています。
  67.  
  68. 3.1. 英語/日本語切り替え
  69.  
  70.  "Midi It!" のメッセージには、日本語と英語が用意されています。メニューの "Language" または "表示言語" でどちらかお好きな方を選んで下さい。
  71.  ただし、英語版のシステムでは、当然ながら英語しか選べません。
  72.  
  73. 3.2. オプション
  74.  
  75.  "Midi It!" には、幾つかの動作オプションが用意されています。
  76.  動作オプションを設定するには、ボタン・ウィンドウの "Prefs" ボタン、または "Preferences" メニューの "Open Preferences"で プリファレンス・ウインドウを開きます。このウインドウのチェック・ボックスをクリックすることで、各種オプションを選べます。
  77.  
  78. 3.2.1. Open dialog on double-click startup
  79.  起動直後に自動的にファイル選択ダイアログを開くかどうかの選択です。
  80.  設定が ON であれば、直ちにファイル選択を開始します。
  81.  
  82. 3.2.2. Show SMF Info. before changing type
  83.  Standard Midi File の情報をダイアログ・ウィンドウに表示し、変更の確認を求めるかどうかの選択です。
  84.  色々な情報が見られるので、変更を安心して行うことができます。
  85.  毎回確認を求めるられるのが面倒に感じたら Off にして下さい。
  86.  
  87. 3.2.3. Remain after drag & drop (System7 only)
  88.  ドラッグ・アンド・ドロップ "Midi It!" を起動した後、自動的に終了するか、そのまま起動された状態でいるかどうかの選択です。
  89.  
  90. 3.2.4. Sound effects on during change
  91.  File Type/Creator 変更の際に、ベルの音を鳴らして動作が行われた事を知らせるかどうかの選択です。音がうるさいと感じるたら Off にして下さい。
  92.  
  93. 3.2.5. Use left cursor
  94.  左利き用のマウス・カーソルにするかどうかの選択です。
  95.  正直なところ、明確な理由があっての機能ではなく、ただ書いてみたくて実装しただけの機能です。
  96.  
  97.  
  98. 3.3. アプリケーション設定
  99.  
  100.  "Midi It!" は、ファイルがどのアプリケーションによって作られたものかを表すファイル・クリエーターも自由に設定することができます。これを活用すると、変更したファイルをダブル・クリックするだけで、あなたがいつも使っているシーケンサー・ソフトウェアを起動することができます。
  101.  
  102.  "Midi It!" には、予め、作者が持っている Vision と Performer の2つのアプリケーションが登録されています。さらに、あなたのお好きなアプリケーションを10個まで登録する事ができます。
  103.  
  104. 3.3.1. アプリケーションの登録
  105.  何もアイコンの登録されていないボタンを選び、そのボタンをダブル・クリックします。または、"Preferences" メニューの "New Application..."(新規アプリケーション)を選びます。
  106.  すると、ファイル選択ダイアログが現れますので、登録したいアプリケーションを選んで下さい。
  107.  登録が完了すると、ボタンにそのアプリケーションのアイコンが現れます。
  108.  Version 1.2 からは、アプリケーションの登録もドラッグ・アンド・ドロップできます。登録したいアプリケーションのアイコンを、未登録のボタンの上にドロップして下さい。
  109.  
  110. 3.3.2. 登録アプリケーションの削除
  111.  一度登録したアプリケーションを削除するには、削除したいアプリケーションのボタンをマウスでクリックし、エディット・メニューのカットまたはクリアで消して下さい。Command + X や Delete のショートカットも使えます。
  112.  
  113. 3.3.3. 登録アプリケーションの変更
  114.  もはや説明はいらないと思いますが、選びたいアプリケーションのボタンをマウスでクリックして下さい。選択されたボタンの色が緑色に変わります。
  115.  以後のファイル・タイプ変更の時から、クリエーターもあなたの指定したアプリケーションのものに変わります。
  116.  
  117. 3.3.4. 登録アプリケーションの起動
  118.  登録済みアプリケーションを Midi It! から起動することもできます。
  119.  登録済みアプリケーションのアイコンをダブル・クリックするか、ファイル・メニューの「起動」を選んで下さい。
  120.  
  121.  以上で、各種オプションの説明は終わりです。
  122.  
  123.  
  124. 4. どの Macintosh でも使えるの?
  125.  
  126.  "Midi It!" は Macintosh Plus 以降のマシンで動きます。
  127.  Version 1.0.1 までは Color QuickDraw が必要でしたが、Version 1.0.2 からはカラー環境を必要とせずに動作可能としました。
  128.  Version 1.2 からは FAT アプリケーションとなり、Power Macintosh ではネイティブ・コードで動作します。また、ウィンドウへ直接ドラッグ・アンド・ドロップするには System 7.5 以上が必要です。
  129.  Version 1.2 からは、MacOS 新機能の対応、FAT化に伴い、System 6 で動作を保証することが困難になりました。もはや Midi It! は System 6 では動作しません。悪しからずご了承下さい。
  130.  
  131.  
  132. 5. お代はいくら?
  133.  
  134.  "Midi It!" はフリーウェアです。無料でお使いいただけます。
  135.  また、個人の使用に限り、作者の許可無く複製を作り再配布する事もできます。
  136.  
  137.  但し、作者は著作権を放棄してはおりません。権利に基づき、下記の行為を禁止します。
  138.  
  139. ・作者の許諾無く、"Midi It!" を販売・貸与するなど、営利目的に利用すること。
  140. ・作者の許諾無く、"Midi It!" を修正・改造すること。
  141.  
  142.  お願い:
  143.  商業ネットワークなどに再配布なさる場合は、事後連絡でも結構ですから作者にお知らせ下さい。
  144.  雑誌付録や、フリーウェア/シェアウェア集などの、販売を目的とした CD-ROM に収録するときは、事前に作者にご連絡下さい。原則として、喜んで収録許諾いたします。
  145.  特定のアプリケーションの補助機能として "Midi It!" の配布を希望される場合は、不具合の対処は配布者の責任において対処する前提であれば配布を許諾します。
  146.  "Midi It!" を再配布する場合は、いかなる場合も必ずこのドキュメントを添付して下さい。
  147.  
  148.  作者は "Midi It!" を使用する際の対価を求めてはおりませんが、作者の労をねぎらいたいという方がいらっしゃれば、喜んで申し出に応じます。E-Mail や郵便による感想、絵葉書、図書券などのドネーションを随時歓迎いたします。
  149.  
  150.  
  151. 6. 要望やバグの連絡先は
  152.  
  153.  下記の住所に電子メイルまたは郵便にてご連絡下さい。
  154.  
  155. E-Mail Address:
  156.     Internet:    rokkaku@roland.co.jp
  157.     NIFTY-Serve:    PXL01437@niftyserve.or.jp
  158.  
  159. 郵便住所:
  160.     〒433 静岡県 浜松市 初生町 1158-3-106
  161.     六角 文雄
  162.  
  163.  
  164. 7. 技術情報
  165.  
  166. 7.1. Standard MIDI File Format and Info.
  167.  "Midi It!" は Standard MIDI Files の Format 0 および Format 1 を認識します。ファイル情報に関しては、Format 1 では Sequence Track 1 のみを検索して表示しています。Format 1 の track 2 以降に含まれる Sequence/Track Name などは表示されません。
  168.  
  169. 7.2. Locked File
  170.  "Midi It!" は ロックされたファイルのタイプも強制的に変更します。これは Apple のヒューマン・インターフェース・ガイドラインに違反した行為かも知れませんが、それなりの理由があるのです。私を摘発する前に、弁明のチャンスを与えて下さい。
  171.  
  172.  第1に、"Midi It!" は、ファイルの内容を何一つ変更しません。ただ読み込んで調べ、ファイル・タイプを変更するだけです。
  173.  
  174.  第2に、ただタイプを変更するために、いちいちロックの解除をユーザーに行わせるのは、余りにも手間がかかり、不条理とすら思える事があります。
  175.  ロックされたファイルの多くは、DOS format の商品データです。これらの商品は、著作権保護の理由から、DOS の上では Read Only の設定になっています。Apple File Exchanger は、このようなファイルを Macintosh にコピーする際に、自動的に Lock Bit を付加するのです。DOS の Read Only Permission と Macintosh の Lock Bit は厳密に同じ意味でしょうか?
  176.  いずれにせよ、ユーザーのしたい事は、ただ Standard MIDI Files のデータを聴きたいだけなのです。そのために Apple File Exchanger を使った上、そのままではアプリケーションが読んでくれない事を知り、タイプを変更しようとして、「ファイルがロックされています」という身に覚えのない警告を与えられた上、Get Info して、ロックのチェック・ボックスを解除し、やっとファイル・タイプを変更できるのです。
  177.  その手間を一つでも減らす事が、不正な行為でしょうか? もちろん Lock Bit は元通りにセットしてあります。
  178.  
  179.  以上のように考えた末、Lock Bit を無視した処理を行う事に決めました。それでも、事前に Finder が警告を発するのを止めさせることはできませんでした。
  180.  
  181.  
  182. 7.3. 開発環境
  183. Machine:    Macintosh IIvx with System 7.5.1 and Japanese Language Kit
  184. Compiler:    Metrowerks CodeWarrior 7
  185.  
  186.  
  187. 8. その他のコメント
  188.  
  189.  作者は、スタンダード MIDI ファイルとは縁浅からぬローランド株式会社に勤めております。しかし、"Midi It!" は、ローランド株式会社とは独立したプログラムです。
  190.  "Midi It!" は、作者の個人的動機から、個人的資金・設備・時間を投じて作成されました。著作権その他の所有権は全て作者に属します。
  191.  "Midi It!" に関しての質問・要望等は作者個人あてにお寄せ下さい。くれぐれもローランド株式会社あてになさいませんようお願いいたします。
  192.  
  193.  
  194. 9. 履歴
  195.  
  196. Version 1.0:    August 28 1994
  197.     The first release
  198.  
  199. Version 1.0.1:    September 3 1994
  200.     エラー・ダイアログ表示中のアップデート処理など、細部の変更
  201.  
  202. Version 1.0.2:    September 15 1994
  203.     Macintosh Plus でも動作可能にした。
  204.  
  205. Version 1.0.3:    September 20 1994
  206.     Preference Window の英語・日本語切替え表示のバグを修正。
  207.     System 6 での描画速度の改善。
  208.  
  209. Version 1.2:    July 22 1995
  210.     FAT Application にした。
  211.     Macintosh Drag & Drop に対応した。
  212.     アプリケーションを起動できるようにした。
  213.     ファインダー・アイコンを変更した。
  214.  
  215. Version 1.2.1:    July 29 1995
  216.     Copland WDEF を使うと Preferences ダイアログにグロウ・アイコンが表示されるのを修正。
  217.     SMF Info ダイアログで日本語を表示する際、Chicago Font を使わないようにした。
  218.     ドキュメント中の記述の誤りの修正。
  219.  
  220. Version 1.2.2:    September 24 1995
  221.     Macintosh 660AV でバス・エラーが起こる問題を修正。
  222.  
  223. Version 1.2.3:    November 27 1995
  224.     MoviePlayer を登録しようとすると CDEF 衝突で異常終了する問題を修正。
  225.     ボタンへ複数のファイルを Drag & Drop すると、一つしか処理しない問題を修正。
  226.     その他の細かい修正。
  227.  
  228.  
  229. 10. 謝辞
  230.  
  231.  "Midi It!" 開発にあたってお世話になった下記の方々に、この場を借りて感謝いたします。
  232.  
  233. Technical Advises:
  234.     Takahiro Sumiya (sumi@cuby.mis.hiroshima-u.ac.jp)
  235.  
  236. Debugging:
  237.     Shun Takai (takai@roland.co.jp)
  238.     Adrian Scott
  239.  
  240. Spec. Suggestions:
  241.     Keiji Satoh    (sato@abiko.denken.or.jp)
  242.  
  243. English Correction:
  244.     Charles Kelly    (ckelly@aitech.ac.jp)
  245.  
  246.  
  247. 11. Copyright Notice
  248.  
  249. Midi It! (C)1994-1995 Fumio Rokkaku
  250. All Rights Reserved.
  251.